2003年9・10月の発見箱
＜創作 語句キメラ＞ 2003年9月1日 眼鏡の愛玩動物
2003年9月2日 カスタードプリン体
2003年9月3日 キャノーラ油虫
2003年9月4日 給料泥棒猫
2003年9月5日 無軌道エレベーター
2003年9月6日 カメラ小僧寿し
2003年9月7日 幕府の犬小屋
2003年9月8日 午後の紅茶煮
2003年9月9日 魚眼レンズマン
2003年9月10日 夜の帝王切開
2003年9月11日 合体ロボトミー手術
2003年9月12日 アマルガムシロップ
2003年9月13日 怪人二十面相筆
2003年9月14日 世界陸上自衛隊
2003年9月15日 砲丸投げやり
2003年9月16日 マジックマッシュルーム・カット
2003年9月17日 二重螺旋階段
2003年9月18日 仮面夫婦二人三脚
2003年9月19日 クローン実験君
2003年9月20日 トイレットペーパーレス
2003年9月21日 スペースオペラハウス
2003年9月22日 カリブの海賊版
2003年9月23日 皇室ファミリーレストラン
2003年9月24日 紙飛行機雲
2003年9月25日 テディ・ベア昇給
2003年9月26日 クシコスポストモダン
2003年9月27日 月の砂漠化
2003年9月28日 蝋人形劇
2003年9月29日 脳味噌煮込み
2003年9月30日 イエローケーキ・バイキング
＜ポエムの滴り＞ 2003年10月1日 目映い陽光に照らされ、私の内部は影で満たされる
2003年10月2日 影は中心に向かって凝縮し、その芯は闇となる
2003年10月3日 闇はそこで安定し、暫しの安息を貪っている
2003年10月4日 私は感じる、闇が放出する虚ろな波動を
2003年10月5日 波動は芯を伝い、私の脳髄を微動させる
2003年10月6日 受動による微動は、やがて自律的な蠢動へと移行する
2003年10月7日 蠢動は心地よい囁きとなり、私の思考を浮遊させる
2003年10月8日 混沌としていた思考は、やがて螺旋を描き出す
2003年10月9日 螺旋は深度を上げ、鋭い矢の如く中心に突き刺さる
2003年10月10日 中心には私の核となる虚無が存在している
2003年10月11日 虚無に吸い込まれた思考は永遠の闇に消えてしまう
2003年10月12日 静寂が支配する虚無の泉、そこは脳内庭園である
2003年10月13日 その庭園には、一人の園丁が住んでいる
2003年10月14日 園丁は虚無の土を耕し、何かを栽培している
2003年10月15日 その何かは、脈動しながら膨張していく
2003年10月16日 膨張は停止することなく続き、私の中に溢れる
2003年10月17日 それは、すべてを超越した霊性そのもの
2003年10月18日 霊性は、闇と虚無を従え、私の中に君臨する
2003年10月19日 それは、抗うことのできない夢幻、そして無間
2003年10月20日 無間の灼熱に焼かれながら、私の心は凍結する
2003年10月21日 凍化は度を増し、絶対零度に達する
2003年10月22日 そして回転が始まる。緩慢で怠惰な円
2003年10月23日 私は少し安定する、まるで地球独楽のようだ
2003年10月24日 しかし、明らかに落下してゆく、一体どこへ
2003年10月25日 それは、暗黒の光が降り注ぐ、楽園
2003年10月26日 そこに思索はなく、ただ無意識の命ずるままに生きるのみ
2003年10月27日 無意識は圧倒的な魅力を持って、私の頬を撫でる
2003年10月28日 頬の内側には、再び闇が充填され、放出の刻を待つ
2003年10月29日 臨界に達するころには、私の身体はほとんど闇と同化する
2003年10月30日 そして、膨大なエネルギーと共に破裂し、私は、
2003年10月31日 やっと無になることができるのだ
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